信解品

信解品

【しんげぼん】

法華経信解品第四のこと。この品は、譬説周の中の領解段であって、釈尊が前品で三車火宅の譬えをもって、開三顕一の旨を説かれたので、須菩提(しゅぼだい)、迦旃延(かせんねん)、迦葉(かしょう)、目連の四大声聞が、初めてその旨を領解し、長者窮子の譬えを説いて領解の旨を述べたのである。

長者窮子の譬えでは、巧みに種熟脱の三時を五時にわたって説いて領解のままを述べている。

一に父子相失(そうしつ)は、大通智勝仏の時の下種から中間(ちゅうげん)、退大取小を譬え、

二に父子相見は、熟益、今番出世の仏による華厳の擬宜(ぎぎ)に譬え、

三に父命追誘(ふみょうついゆう)は、阿含、方等の誘引、弾呵を譬え、

四に領知家業は、般若淘汰を譬え、

五に正付(しょうふ)家業は、正しく法華の開会、脱益を譬えたものであって、

そして最後に、仏恩の広大甚深を賛嘆して終わるのである。