序品

序品

【じょぼん】

法華経序品第一のこと。序品は、通じては法華経全体の序分であり、別しては迹門十四品の序分であるから、通序と別序とに分けることができる。

通序とは諸経に通じているところの序分のことで、必ず「如是我聞」の句が最初にあり、それから「一時(あるとき)」「仏」が「どこ」で「誰」と共にいたという風に書かれるのである。

この序品の通序は、信・聞・時・主・処・衆の六成就からなり、別序はこの経に限る序分であって、集序・現瑞(げんずい)・疑念・発問(ほつもん)・答問の五序から成り立っている。

まず現瑞序では、この土の六瑞(説法・入定・雨華〈うけ〉・地動・衆喜〈しゅうき〉・放光)を現じ、その放光瑞で東方万八千土を照らすことによって、他の土の六瑞を現じて、仏の化導の甚深であることを示している。

そこで現瑞を縁として、弥勒菩薩が大衆の代表としての問いを発(おこ)し、それに文殊師利菩薩が惟忖(ゆいじゅん/思考)して答えるのである。

その答中に、過去無量無辺不可思議阿僧祇劫という、久遠における日月燈明仏の説法化導を示して、今の釈迦仏の現瑞の相が、燈明仏の現瑞と同じであることを説くのである。

この序品で、既に本門の久遠実成の由来を密かに説き示しているのである。

《法華経》