衣裏珠の譬え

衣裏珠の譬え

【えりじゅのたとえ】


七譬の一つ。「貧人繋珠の譬え」とも。出典は五百弟子受記品第八。親友の家を訪問したある人が、酒をもてなされ、酔って寝てしまう。親友は出かけなければならなくなり、眠っている友人の衣服の裏に無価(無上の価値があること)の珠を縫い込んで外出する。酔いから覚めた友人は、宝を持っていることに気づかず、貧窮して諸国を放浪した後、たまたまその親友と再会するが、親友は友人のみすぼらしい姿を見て驚き、衣服の裏に無上宝珠があることを教える。衣裏珠とは一切衆生がもっている仏性を譬え、貧窮する友人は自身の内に仏界があることに気がつかない凡夫を譬えている。