謗法

謗法

【ほうぼう】

誹謗正法のこと。正法を謗じて信受しないこと。また、正法を憎み、人に正法を捨てさせることをいう。正法不信の人を指すこともある。顕謗法抄に「謗法とは法に背くという事なり法に背くと申すは小乗小乗経に背き大乗は大乗経に背く法に背かばあに謗法とならざらん謗法とならば・なんぞ苦果をまねかざらん・・・・・・不信とは謗法の者なり」(455㌻)と述べられている。更に謗法を戒めなければ、そのこと自体が謗法に同ずる行為となる。故に他の謗法を責め、厳戒することが肝要となる。聖愚問答抄に「万事を閣いて(さしおいて)謗法を責むべし是れ折伏修行なり」(494㌻)と述べられている。また曾谷殿御返事にも涅槃経の文を引かれて「涅槃経に云く『若し善比丘あつて法を壊る者を見て置いて呵責し、駈遣し拳処せずんば当に知るべし是の人は仏法の中の怨なり、若し能く駈遣呵責し拳処せんは是れ我が弟子真の声聞なり』云云、此の文の中に見壊法者(けんねほうしゃ)の見と置不呵責の置とを能く能く心腑に染む可きなり、法華経の敵を見ながら置いてせめずんば師檀ともに無間地獄は疑いなかるべし、南岳大師云く『諸の悪人と倶に地獄に落ちん』云云、謗法を責めずして成仏を願わば火の中に水を求め水の中に火を尋ぬるが如くなるべしはかなし・はかなし」(1056㌻)と述べられている。

〔御書〕立正安国論(30㌻)報恩抄(303㌻)妙一女御返事(1258㌻)