yasuyo-yoの求道辞典

2007-09-09鴦掘魔羅

鴦掘魔羅

【おうくつまら】

釈尊在世当時の弟子。鴦掘魔羅梵語アングリマーラの音写。鴦掘利魔羅、央掘魔羅、鴦掘魔とも書く。指鬘、指髻と訳す。人を殺して指を切り、鬘(首飾、髪飾)としたのでこの名がある。梵漢並用して鴦掘鬘、鴦掘髻ともいう。鴦掘魔経等によると、釈尊の在世に、インドの波斯匿王(はしのくおう)の室羅伐悉底(しらばつしつてい)城に鴦掘魔羅という男がいて、頗羅呵私村(はらかしむら)の魔尼跋陀羅(まにばつだら)という外道について四ヴェーダを学んでいた。師匠の魔尼が王の招待で宮城に行って留守となった時、師の若く美しい妻が鴦掘に恋慕した。鴦掘はそれが邪道であることを説いて師の妻の欲求を拒んだが、師の妻は自分の非を隠すために夫に鴦掘を讒言して除こうとした。師は大いに怒って「千人(百人の説もある)を殺し、その指を取って罪を滅せ」と厳命した。従順であった鴦掘は、師の命に従って既に999人(99人)の指を切り、あと一人となった時、自分の母や仏までも殺害しようとした。これを見た釈尊は哀れんで鴦掘のために法を説いて教化した。出家した鴦掘は大乗の法を得、諸の小乗真空の理に執着している目蓮、舎利弗等を破し、更に文珠師利をも呵責して「蚊や蚋(ぶよ)のような小乗修行では大乗の真空の理を悟ることはできない」といったという。大乗を讃説して衆会を利益したのである。また南方一切宝荘厳国の一切世間楽見上大精進如来の化現とされる。

〔御書〕 顕謗法抄(453㌻)頼基陳情(1162㌻)