yasuyo-yoの求道辞典

2007-09-10須梨槃特

須梨槃特

しゅりはんどく】

「すりはんどく」とも読む。梵名チューダパンタカの音写で、修利槃特、朱利槃特などとも書く。須梨槃特には一人の兄がおり、その名をマハーパンタカといい、魔訶槃特と音写する。増一阿含経巻十一や根本説一切有部毘奈耶巻三十一、善見律毘婆沙巻十六に説かれている。梵語のチューダとは小、マハーとは大を意味し、パンタカとは路と訳すところから、兄を大路、弟を小路ともいう。また周陀、莎伽陀ともいい、一説には兄を周陀、弟を莎伽陀という。善見律毘婆沙巻十六には長者の女(むすめ)であった母親が夫に従って他国へ行き、帰国の途中、路で兄弟を産み、それに因んで兄を魔訶般陀(大路)弟を周羅槃陀(小路)と名づけた。兄の聡明なのに反して、弟は極めて愚鈍であったが、兄について出家し後に阿羅漢を得たとある。増一阿含経巻十一には兄を槃特、弟を朱利槃特とする。釈尊は朱利槃特に出離の道を掃箒に比して暗誦させた。しかし、掃を誦しても箒を忘れ、また箒を誦しても掃を忘れるほどの愚鈍であったが、この教導によって解悟し、阿羅漢を得たとある。また法句譬喩経巻二には、資性闇愚の槃特は五百人の阿羅漢に一偈を教えられても暗ずることができなかったが、釈尊の『守口摂意身莫犯、如是行者得度世(口を守り意を摂め身、非を犯すことを莫し。是く如く行ぜば、世を度することを得)」の教えによって阿羅漢果を得たという。魔訶止観巻二、大智度論巻二十八にも純根の代表として述べられている。法華経五百弟子受記品第八で兄弟ともに普明如来の記別をうけている。

〔御書〕転重軽受法門(1000㌻)三三蔵祈雨事(1472㌻)