yasuyo-yoの求道辞典

2007-10-15

毒鼓の縁

【どっくのえん】

謗法衆生法華経を強いて説き聞かせることは、かえって法華経に縁するゆえに成仏の因になること。逆縁ともいう。

毒鼓とは毒薬を塗った太鼓のこと。涅槃経巻九に「譬えば人有りて、雑毒薬を以て用て太鼓に塗り、大衆の中に於いて、之れを撃ちて声を発(いだ)さしむるが如し。心に聞かんと欲すること無しと雖(いえど)も、之を聞けば皆な死す。唯だ一人不横死の者を除く。是の大乗典大涅槃経も亦復た是くの如し、在々処々の諸行の衆中、声を聞く者有れば、所有(あらゆ)る貪欲・瞋恚・愚痴、悉く皆な滅尽す。其の中、思念に無心なる有りと雖も、是の大涅槃経因縁力の故に、能く煩悩を滅して、結自ずから滅す。犯四重禁(ぼんしじゅうきん)及び五無間も、是の経を聞き己(おわ)れば亦た無上菩提の因縁を作り、漸(ようや)く煩悩を断ず。不横死(ふおうし)の一闡提(いっせんだい)を除くなり」とある。法を信じようとせずに反対しても、やがて煩悩を断じて得道することができることを毒鼓を打つことに譬えている。